ミュシャ展を観てきました

先週末、東京へ旅行に行ってミュシャ展を観てきました。
感想は最後にして、まずは自分が鑑賞するにあたってやっておいてよかったなと感じたことを箇条書きにします。

・チケットはネット購入で
ミュシャ展は「公式オンラインチケット」のサイトでネット購入ができます。
支払いはキャッシュカードのみ、提示はプリントアウトかスマホのみですが、手数料一切なし。
ぴあやイープラス、ローソン、セブンでも購入できますが、発券手数料や決済手数料が発生することを思えばこの公式チケットが一番お得だと思います。
唯一、この方法だと半券がないんだよなぁと思っていたのですが、入場時に半券をいただけました。
「記念代わりに半券は絶対取っておく」という人にも配慮された、とてもいいシステムのでぜひおすすめします。
なお、現地でのチケット購入も20分くらいの並びだったようです。

・ざっくりとでいいので歴史的背景は押さえておいた方がいい
アルフォンス・ミュシャスラヴ叙事詩スラブ人のWikiだけでもいいので、鑑賞の前に読んでおくと理解が深まると思います。
可能であればフス戦争の内容、カトリックとプロテスタントの対立についてあたりもカバーしたい。
なお、自分は全部Wikiのリンクをたどって一夜漬けでした。
大学受験以来脳みその奥にしまっておいた単語ばかりで疲れましたが、少し高校生のころより理解が深まったような気がします。
あと、NHKでちょうど多部未華子さんがガイド役を務めたドキュメンタリー番組を視聴できたので、自分の場合はよりいっそうWiki知識が強固なものになりました。
今は視聴する方法がないようで残念です、NHKオンデマンドで見れたらよかったのですが。

・音声ガイドは利用した方がいい
今回のミュシャ展では、有料(520円)で音声ガイドが借りられます。
女性のガイドは檀れいさん。自分にとっては「金麦」の人、ってイメージです。
男性ガイドは三宅健太さん。声優さんだそうですが、落ち着いた重厚感のある声でとてもよかったです。
自分みたいに一夜漬けでかじっただけの知識や、一夜漬けなかった方は、ぜひ借りて説明を聞いた方が理解が進むと思います。
自分にとって音声ガイドは、映画をIMAXで見たり3Dで見たりするように、感動をより与えてくれるツールでした。

・双眼鏡はぜひ持って行った方がいい
最大で6m×8mもある大作ですので、近くからだと見上げるようなアングルになります。
下の方の書き込みを鑑賞するときには問題ないんですが、上の方を鑑賞するには無理があり、さりとて遠くから眺めると細かい書き込みを鑑賞できません。
質感や書き込みもとても繊細ですので、ぜひ双眼鏡を持って遠くから鑑賞してほしいなと思います。
なお、自分は今回のためにAmazonで「PENTAX 双眼鏡 タンクローR」を購入しました。
展覧会での絵画の鑑賞には、このサイズで十分いい仕事をしてくれました。
近いうちに妻がミュージカル鑑賞で使用するそうなので、そのときにはまた感想を聞いてみようと思います。

では自分自身の感想を。
民族自決、宗教戦争、自由とは、平和とは、といったテーマにひとつひとつの絵からメッセージがグサグサと届いています。
また、多くの絵で鑑賞者を見つめる女性が描かれています。
この瞳が「お前はどう行動するんだ?」と言っているようで、心を揺さぶられます。
この連作を作った背景にチェコ自立があるはずなので、そのまなざしはミュシャのひとつの狙いだったのではないかと。

日本も、東日本大震災と福島原発事故の以後、個人個人のイデオロギーをだいぶ揺さぶられているように思います。
二元論で原発推進、反原発と分けられるわけではないですが、自分自身はどんな考えなのか、考えるきっかけになった人は多いのでは。
原発に限らず、いろんなニュースや事件・社会問題についても、自分の立っている位置というのを確認しながら過ごす、ということが増えてきたように感じます。
そこに立ち位置の確認と、行動を求めているような、そんな瞳に見えました。

また、ドキュメンタリーの中でも触れていましたが、絵の中心人物に光を当てず、それを取り巻く人々を中心に据えたり光を当てたりしています。
これは「国家の中心は庶民」「運動の中心は庶民」というメッセージなのではないかと思います。
あと、スラヴ叙事詩の最後の絵が青、赤、白の3色が基調になっているのは汎スラヴ色を意識しているのかなと思ったり。
ミュシャといえばアールヌーヴォーの絶頂期、花と娘を基調にした鮮やかな作風が有名で、きっと来場者の多くもそれを期待して訪れたと思うんですが(実際グッズの売れ行きは華やかな作品のほうがように見受けられました)、晩年をチェコ建国のために尽くしたミュシャの思い入れが強く伝わる、素敵な展示でした。
もう日本で見る機会はないとまで言われているスラヴ叙事詩、ぜひ一度鑑賞していただきたいと思います。

スポンサーリンク
レクタンダル(大)広告
レクタンダル(大)広告